コラム - FAQ
産業用モーターのオーバーホール(整備・点検)はどのような手順や作業内容で進められますか?
モーターのオーバーホールは、経年劣化や異物混入による不具合を防止し、性能を新品同様に回復させるために不可欠な分解精密整備です。作業手順としては、まず受入時にメガテスターを用いた絶縁抵抗測定や相間抵抗の測定、無負荷試運転での振動・電流・異音の初期検査を行います。続いて外観や部品の状況を確認しながら本体を安全に分解し、固定子(ステーター)および回転子(ローター)の内部に付着した粉塵や油汚れを温水高圧洗浄や専用溶剤で入念に洗浄・乾燥させます。電気的な性能回復のため、乾燥後にコイルへのワニス再含浸・焼付処理を行い、絶縁性を補強します。機械的な整備としては、摩耗した軸受(ベアリング)を新品へ打ち替え、ブラケットや軸のハウジング寸法(嵌め合い部)を精密測定し、摩耗が見られる場合は溶射やブッシュ加工による寸法復元を実施します。さらにローターのダイナミックバランス(動バランス)調整を施工した上で各部を組み立て、精密レーザーによる芯出し(アライメント)調整を行って最終試運転と検査を実施します。