コラム - FAQ
コイルが焼き付いた・ショートしたモーターの「コイル巻き直し(巻替え修理)」の作業工程を教えてください。
コイル巻き直し(巻替え修理)とは、過熱や絶縁破壊によって焼損・ショートした固定子コイルを完全に撤去し、新品の銅線でゼロから巻き直してモーターを再生させる高度な修理技術です。作業工程としては、まず分解後に焼損した旧コイルをバーンアウト炉などで加熱して被膜を打ち消し、鉄心(ステーターコア)を傷つけないよう慎重に引き抜いて取り除きます。次にスロット内部の残留物や錆を徹底的に清掃・研磨し、新品の絶縁紙(スロットインシュレーション)を挿入します。続いて、元の巻数・線径・ピッチ・相間絶縁の仕様に合わせて巻線機で新エナメル銅線(マグネットワイヤー)を巻き上げてスロットへ組み込み、結線作業を行います。組み込み完了後、絶縁抵抗および相間抵抗を測定し、問題がなければ真空圧力含浸装置や含浸槽にて絶縁ワニスを充填・含浸させ、乾燥炉でしっかり焼き付けて機械的強度と絶縁性を高めます。最後にベアリング交換等のオーバーホール作業を合わせて行い組み立て、試運転検査を経て出荷します。特殊な海外製モーターや入手困難な廃盤品・大型機でも新品同様にリフレッシュできます。