コラム - FAQ
モーター内部に水が入った場合の適切な対処法と復旧修理の手順を教えてください。
モーター内部に水分が混入した場合、絶対にそのまま電源を投入(再通電)してはいけません。濡れた状態で通電すると、絶縁破壊によって瞬間的にショート(短絡)が起き、ステーターコイルの焼き付きやブレーカートリップ、最悪の場合は火災や感電事故を引き起こします。適切な初期対応として、直ちに主電源を切って安全を確保し、設備から取り外してください。復旧修理の手順としては、まず整備工場へ搬入して本体を完全に分解し、ブラケットや端子箱内部の滞留水を取り除きます。次に、清水高圧洗浄や専用溶剤洗浄を用いて、内部に混入した泥、粉塵、塩分などの汚れを徹底的に洗い流します。洗浄後は専用の大型乾燥炉に搬入し、80℃〜100℃程度の温度で段階的に数時間〜数十時間加熱して水分を完全に蒸発させます。乾燥完了後、絶縁抵抗計(メガー)にて対地絶縁抵抗値を測定し、規定値(1MΩ以上)まで回復したことを確認した上で、絶縁ワニスを再処理(含浸・焼付)して耐湿性と絶縁性能を補強します。最後にベアリングを新品交換して組み立て、無負荷試運転にて電流値や振動に異常がないか確認して納品いたします。