コラム - FAQ
DC(直流)モーターの故障診断はどのような手順で行い、不具合原因を特定しますか?
DC(直流)モーターの故障診断は、交流モーターと異なり「整流子(コミューテータ)」や「カーボンブラシ」といった摺動機構が存在するため、電気的・機械的の両面から詳細な検査を行います。具体的な診断手順としては、まず外観チェックを行い、整流子表面の皮膜状態(色むら・ブラックバー・段摩耗の有無)や、ブラシの摩耗量・スプリング保持圧、整流子周囲の過度な火花(スパーク)跡や粉塵(カーボンダスト)の蓄積を確認します。電気的診断では、絶縁抵抗計(メガー)にて電機子(アーマチュア)コイルおよび界磁(フィールド)コイルの対地絶縁抵抗を測定し、微小抵抗計を用いて整流子片間の抵抗バランスを測定してコイルの断線やレアショート(層間短絡)の有無を特定します。さらに、回転軸を手動で回してベアリングの異音やガタツキ、軸ブレをチェックします。DCモーターの故障原因の多くは、カーボンダストの飛散による内部絶縁低下や整流子の面荒れ、ブラシの偏摩耗です。診断結果に基づき、整流子の旋盤研磨・アンダーカット加工、ブラシ交換、内部高圧洗浄・ワニス再処理、ベアリング交換を実施して機能を全復元します。