コラム - FAQ
モーターの「レアショート」が発生した場合の症状と、早期発見・修理の手法について教えてください。
モーターの「レアショート(層間短絡)」とは、固定子コイル(ステーター巻線)において、同一相内の隣り合う電線(エナメル銅線)同士の絶縁被膜が劣化・破損し、内部で短絡(ショート)してしまう電気的故障です。レアショートが発生すると、短絡したコイルループに非常に大きい渦電流が流れて局所的に激しく発熱し、焦げ臭い煙の発生や三相電流の不平衡、回転数の低下、過電流によるブレーカー・サーマルリレーのトリップを引き起こします。初期の軽度なレアショートは一般的なテスターやメガー(絶縁抵抗計)では検知しにくいですが、微小抵抗計による相間抵抗の厳密な測定や、サージインダクタンス試験(サージ波形比較)、運転中の電流不平衡率(2〜3%以上で異常)を調べることで早期発見が可能です。一度レアショートを起こしたコイルは洗浄や部分補修では復旧できず、そのまま稼働を続けると周囲のコイルまで全焼させるため、ステーターコイルの全面巻き直し(巻替え修理)または新品モーターへの更新が必要となります。