コラム - FAQ
ベアリング摩耗等で傷や痩せが生じたモーターの「軸(シャフト)溶射補修(金属溶射加工)」とはどのような技術ですか?
モーターの「軸(シャフト)溶射補修(金属溶射加工)」とは、ベアリングの焼き付き・かじり・連れ回り(クリープ現象)や、オイルシールの摩擦によってシャフトの圧入面・摺動面が削れ、傷や段摩耗・痩せ(寸法小さがり)が生じた部分に対し、超高温で溶融させた金属粉末を高速噴射して肉盛り層を形成し、機械研磨で元のメーカー指定公差寸法へ精密復元させる高度な金属補修技術です。軸の圧入面が摩耗してガタツキが生じると、ベアリングが偏芯して激しい振動や異音が発生し、そのまま稼働するとローターとステーターが衝突してモーターが全焼します。溶射補修の作業工程としては、①まず軸の摩耗面を旋盤で一層均一に削り落とし(下地加工)、溶射金属が密着しやすいようブラスト処理で表面を粗化します。②次に金属溶射ガンを使用し、耐摩耗性・耐食性に優れたステンレスやNi-Cr系金属粉末を熔融噴射して厚く肉盛り被膜をコーティングします。③冷却後、精密旋盤や円筒研磨機にセットし、マイクロメーターで100分の1ミリ単位の嵌め合い公差(k5/m5等)へ正確に研磨仕上げを行います。この溶射技術により、高価な大型シャフトや特注軸、海外製モーター軸を新品へ交換することなく、短納期・低コストで完璧に再生・復元できます。