コラム - FAQ
巻線形誘導電動機(巻線型三相モーター)の特徴と、トラブルを防ぐためのメンテナンス方法を教えてください。
巻線形誘導電動機は、回転子(ローター)側にも固定子と同様に電線コイルが巻かれている特殊な三相交流モーターです。最大の特徴は、回転子コイルの端子がスリップリングとカーボンブラシを介して外部に引き出されており、ここに起動抵抗器(外部抵抗)を接続できる点にあります。これにより、始動時の突入電流を低く抑えながら非常に強いトルクを発生させることができ、また抵抗値を変化させることで速度制御(比例推移)が可能です。クレーン、エレベーター、大型粉砕機、圧延機など重負荷で始動する設備に最適です。しかし、構造的に「スリップリング」と「カーボンブラシ」という擦れ合う摺動部を持つため、かご形モーターに比べて定期メンテナンスが不可欠となります。点検時には、ブラシの摩耗量・スプリング圧の調整、ブラシ摩耗粉(導電性ダスト)の分解清掃、スリップリング表面の荒れ・段差の研磨・削正、および二次抵抗器の接触点検を実施し、スパークや絶縁低下事故を未然に防ぎます。