コラム - FAQ
産業用ポンプ(渦巻ポンプ・陸上ポンプ等)のベアリング交換手順と注意点は?
工場やプラントで常用される各種産業用ポンプ(渦巻ポンプ・多段ポンプ・排水ポンプ等)のベアリングは、連続稼働や水流によるラジアル・スラスト荷重を受けるため、定期的な交換が欠かせない消耗部品です。ベアリングが摩耗・損傷すると、「ゴー」「ガラガラ」という異音や激しい振動が発生し、放置すると軸受焼き付きによるポンプの停止、メカニカルシールやグランドパッキンの破損、吐出漏れ、さらにはインペラ(羽根車)とケーシングの接触破壊を引き起こします。作業手順としては、まずポンプ側の配管・電源を安全に遮断して水抜きを行い、モーターとポンプを結合しているカップリングを分解します。続いてポンプ主軸(シャフト)を分解・取り出し、専用ベアリングプーラーを用いて摩耗した軸受を引き抜きます。シャフトの摩耗・曲がり・かじり、およびメカニカルシールの摺動面を精密測定・チェックし、問題がなければIHベアリングヒーター等で適温に加熱した新品ベアリングをシャフトへスムーズに圧入固定します。組み戻し時には、メカニカルシールやOリングを新品へ交換し、最重要工程である「精密芯出し調整(アライメント)」を行います。ダイヤルゲージやレーザー芯出し器を用いてモーター軸とポンプ軸の面振れ・芯ブレを100分の1ミリ単位で合わせ込むことで、振動を最小限に抑え、ベアリングやシールの長寿命化を実現します。