コラム - FAQ
モーターが長時間運転後に過熱して出力低下や不具合を起こす「熱ダレ」の原因と対策は?
モーターの「熱ダレ」とは、連続運転や高負荷運転に伴って本体温度が異常上昇し、トルク低下、回転数の減速、保護装置の頻繁な動作などが生じる不具合現象です。発熱の根本的な原因は、コイル抵抗による「銅損」、鉄心の磁束変化による「鉄損」、軸受等の摩擦による「機械損」などの損失熱です。熱ダレが起きる主な要因としては、冷却ファンの外扇カバーへの粉塵・埃の目詰まりや油汚れによる冷却不足、許容周囲温度(通常40℃前後)を超える高熱環境での使用、定格能力を超える過負荷運転、ベアリングのグリース劣化による摩擦熱、さらにはコイルの層間短絡(レアショート)による過電流発熱が挙げられます。過熱状態が続くとコイルの絶縁ワニスや絶縁紙が急速に劣化し、寿命短縮や焼損に至ります。対策としては、定期的な外観・ファンカバーのエア吹き清掃、周囲の換気改善や別体強制冷却ファンの増設、過負荷状態の見直し、耐熱グレード(F種やH種など耐熱クラス)の高いモーターへの更新、またはインバータ化による高効率運転への切り替えが非常に効果的です。