コラム - FAQ
DCモーターや巻線形モーターの「ブラシ摩耗症状」にはどのようなものがあり、放置するとどうなりますか?
DC(直流)モーターや巻線形誘導電動機、クレーン用モーターなどで使われる「カーボンブラシ」は、回転する整流子やスリップリングへ通電するための摺動消耗部品です。ブラシが限界近くまで摩耗した際に現れる代表的な症状としては、①整流子・スリップリング表面からの激しい火花(スパーク)の発生、②ブラシの接触不良によるモーターの回転ムラや出力・トルクの低下、③異常な摺動音やキリキリという異音、④整流不良に伴う過電流・過熱が挙げられます。ブラシの摩耗を放置して限界を超えると、ブラシを保持するスプリングや金属製のブラシホルダーが直接整流子に接触し、整流子表面に深い傷や段差を形成する甚大な損壊(整流子荒損)を引き起こします。こうなると単なるブラシ交換では済まず、整流子の削正(旋盤研磨)加工が必要となります。トラブルを防ぐため、定期的な日常点検でブラシの残長・バネ圧・摩耗粉(カーボンダスト)の溜まり具合を確認し、寿命に達する前の早期交換と内部清掃を行うことが極めて重要です。