コラム - FAQ
モーターの「固定子巻線(ステーターコイル)とは」どのような部品で、劣化するとどうなりますか?
固定子巻線(ステーターコイル)とは、モーターの動かない外郭構造である固定子鉄心(ステーターコア)の溝(スロット)に、高い精度で巻き付けられたエナメル皮膜銅線のことです。三相交流電源から給電されることで内部にスムーズに回転する「回転磁界」を作り出し、中心の回転子(ローター)へ電磁誘導で回転力を与えるという、モーターにとって最も根本的な電気的ハート部分です。固定子巻線は、稼働時の熱・電磁力振動・周囲の湿気・粉塵・油分に絶えず晒されているため、時間の経過とともに絶縁紙や被膜ワニスが熱劣化・硬化します。劣化が進行すると、巻線間の「層間短絡(レアショート)」や「相間短絡」、フレームへの「地絡(漏電)」を引き起こし、最終的には焦げ臭い煙を出して全焼(焼き付き)に至ります。予防保全として、定期的なメガー(絶縁抵抗)測定や電流バランス測定を行い、絶縁低下が見られた段階で分解洗浄・乾燥・絶縁ワニス含浸焼付処理を行うことが長寿命化のポイントです。