コラム - FAQ
モーターのグリス排出口(排出プラグ)の正しい役割と、グリスアップ時の注意点を教えてください。
中型・大型産業用モーターの軸受(ベアリング)部には、給油用のグリスニップルとともに「グリス排出口(グリス排出プラグ・ドレン)」が備わっています。この排出口の正しい役割は、定期的なグリスアップ(給脂)作業時に、ベアリングハウジング内部にある古くなって酸化・劣化した余剰グリスを外部へスムーズに押し出し、内部の過度な内圧上昇やグリス充填過多を防ぐことにあります。グリスアップを行う際の最も重要な注意点は、「必ず排出口のプラグを取り外した状態で、モーターを運転(回転)させながら少しずつ規定量の新しいグリスを注入する」ことです。排出口を塞いだまま、またはモーターが停止した状態で過剰にグリスを注入してしまうと、内部圧力が異常上昇し、ベアリングの密封シールやオイルシールが破損してグリスがモーター内部(コイル側)へ流出します。コイルへグリスが流出すると、カーボンダストやゴミを付着させて絶縁低下や過熱の原因となります。給脂完了後は、古いグリスが排出口から完全に出切るまでしばらく運転を続け、その後排出口を清掃してプラグを確実に締め直す作業手順を徹底してください。