コラム - FAQ
モーターが「絶縁不良(漏電状態)」になると現場でどのようなトラブルが発生しますか?
モーターが「絶縁不良」を起こすと、コイル内を通るべき電流がフレーム(大地)へ漏れ出る漏電状態となり、現場の設備や稼働ラインに深刻なトラブルをもたらします。発生する主なトラブルとして、①感電事故のリスク増大、②漏電遮断器(ELB)や保護継電器の作動による「突発的な生産ラインの緊急停止(ダウンタイムの発生)」が挙げられます。特にライン稼働中に漏電遮断器が作動して落ちると、原因の特定に時間がかかり製造プロセスに大きな損害を与えます。さらに、絶縁不良が進行してコイル被膜や絶縁紙が完全に破壊(絶縁破壊)されると、漏電から一気にアーク放電(激しい火花)を伴う「相間短絡(ショート)」や「地絡」へ移行します。これにより、局所的に莫大な短絡電流と超高熱が発生し、焦げ臭い煙とともにステーターコイルが爆発的に溶融して全焼(焼き付き)に至り、最悪の場合は制御盤の破損や工場火災事故を引き起こします。このような致命的事故を防ぐため、日常的なメガー測定(絶縁抵抗測定)で数値の低下傾向をログ管理し、1MΩを下回った段階で早期の予防保全・分解整備(洗浄・乾燥・ワニス含浸)を行うことが必須です。