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コラム - よくあるトラブル

モーターの異音の原因と対策とは?徹底解説!

今回はモーターを運転する上で発生しやすい”異音”について特集します!
異音の種類とその要因、そして対策方法を解説いたします。
モーターをご使用中のかたやモーターの異音に悩まれている方は必見です。

目次

1.異音の原因と対策方法
2.異音が発生するモーターの整備事例
3.異音が生じるモーターは、昭和電機へお任せください

 

1.異音の原因と対策方法

モーターの異音に対する対策としては、基本的にはベアリング交換を実施します。
また、ベアリング交換だけでなく、その他の対策を実施する場合もあります。
異音ごとの要因とその対策については下記の通りです。
下4つの異音は、モーターを運転する上で頻繁に発生する異音になります。

・ザー、ジャー、ジー
回転速度の変化で音質が変わらない場合はゴミの混入が原因として考えられます。また、回転速度の変化で音質が変わる場合は、軌道面、玉、ころの表面にキズが発生していると推測できます。そのため、対策方法としては、ゴミの進入対策や定期的なグリス補給、アースブラシの設置、絶縁ベアリングの選定等を実施します。

 

・ウーウー、ゴーゴー(うなり音)
回転速度の変化で大きさや高さが変わることが、こちらの異音の特徴です。
特定の回転速度で音が大きくなり、サイレンや笛に近い音になることも特徴として上げられます。
(大型軸受の場合、軽度の異音であれば正常です)
こちらの異音の原因は、共振やはめあい不良(軸の形状不良)軌道輪の変形、軌道面・玉・ころのびびりなどが推測されます。
対策方法としては、軸・ハウジングの精度確認や定期的なグリス補給、アースブラシの設置、絶縁ベアリングの選定、過大荷重の防止等を実施します。

 

・チャラチャラ(円錐ころ軸受)、カラカラ(大型軸受)、バタバタ(小型軸受)
こちらの異音が発生した際、保持器音で澄んだ音であれば正常です。
原因としては、低温時であればグリス不適が考えられます。
他には、保持器ポケットの摩擦や潤滑不足、軸受荷重不足による運転当が考えられます。
そのため対策としては、グリスの選定(やわらかいもの)や定期的なグリス補給、ゴミの進入対策を行います。

 

・キュルキュル、キュキュ、キーンキーン
コチラの異音の特徴は金属間のかじる音や甲高い音が発生することが特徴です。
原因としては、ころ軸受のこととつば面のかじりや内部のすきま不足や潤滑剤不足が挙げられます。
したがって、対策として過大荷重の防止や定期的なグリス補給、ゴミの侵入対策、軸・ハウジングの精度確認を行います。

頻度の高いこれらの異音だけでなく、下記のような異音も発生し得ます。

 

・シャー
小型軸受にて発生する異音になります。
要因として、軌道面や玉、ころ表面の荒れなどが考えられます。
そこで、定期的なベアリング交換を対策として実施します。

 

・シャシャ
断続的で規則的に発生するのが、コチラの異音の特徴になります。
考えられる要因としては、ラビリンス部などの接触や、保持器とシールの接触が挙げられます。
そのため、定期的なグリス補給やゴミの侵入対策、過大荷重の防止を実施します。

・ゴリゴリ、コリコリ
モーターを手動で回転させた際にこのような異音が発生する場合がございます。
その場合の要因としては、軌道面の規則的なキズや、玉・ころの不規則なキズ、ゴミや軌道輪の変形などが考えられます。
そのため、ゴミ侵入対策やグリスの選定、定期的なグリスの補給、振動の確認、過大荷重の防止等を今後の対策として実施します。

・ゴロゴロ、コロコロ
大型軸受の場合はゴロゴロ、小型軸受の場合はコロコロと異音が発生する場合がございます。
要因としては軌道面、玉、ころ表面のキズが考えられます。
今後の対策としては、ゴミ侵入対策や定期的なグリス補給、過大荷重の防止、振動確認を行います。

 

・ウィーンウィーン、ウー
電源を切った瞬間にこちらの異音は鳴らなくなるのが特徴的です。
こちらはモーターの電磁音が発生していることが考えられるため、
しっかり調査を行い原因を確認する必要がございます。

 

・チリッチリッ
こちらの異音は主に小型軸受にて発生し、不規則に異音を発します。
要因としてはゴミの混入が考えられるため、ゴミの侵入対策を行います。

 

・カチカチ、カチンカチン、カチャカチャ
低速でモーターが稼働する際に音が目立ち、高速で稼働した場合は連続音で聞こえるのがこちらの異音になります。
保持器ポケット内の衝突音や潤滑不足が要因として考えられ、内部すきまを小さくするか予圧すると音が消えます。
また、総ころの場合はころ同士の衝突音が原因として挙げられます。
今後の対策としては、グリスの選定や定期的なグリス補給、過大荷重の防止、軸やハウジングの精度確認を行います。

 

・カーンカーン、カンカン
金属的な大きな衝突音が異音として聞こえ、低速の薄肉大型軸受にて主に発生します。
こちらは軌道体のはじける音と推測され、軌道輪の変形やキーの軋みが原因として考えられます。
そのため、定期的なグリス補給や過大荷重の防止等を対策します。

 

・キーキー、ギーギー、キーンキーン
こちらの異音は、金属間のかじる甲高い音になります。
ころ軸受の頃とつば面のかじりや内部隙間が過少すぎること、潤滑剤不足などが原因になり発生します。
対策として、過大荷重の防止や定期的なグリスの補給、ゴミ侵入対策、軸・ハウジングの精度確認を行います。

 

・ピチピチ
こちらは小型軸受にて不規則に発生する異音です。
原因としては、グリス中の気泡が潰れることで発生します。
そのため、周囲温度の確認やグリスの選定を行う必要がございます。

 

・ビシビシビンビン
こちらの異音は、不規則に発生する軋み音になります。
原因として考えられるのは、嵌め合い部の滑りや取付面のきしみ、キーなどのきしみが挙げられます。
そのため、軸やハウジングの精度確認や定期的なグリス補給を行います。

 

2.異音が発生するモーターの整備事例

弊社ではモーターメンテナンスのプロとして、異音が発生するモーターを多数整備してまいりました。
今回は、生産ラインにおいて非常に重要性の高い押出機モーターから異音が発生し、
弊社にて整備を行った事例を紹介いたします。

押出し機モーターをベアリング交換した事例

 

押出し機のモーターから異音が発生しており、困っているとのことでした。
異音の原因を調査したところ、ベアリングに原因があると判明し、現地でのベアリング交換を実施しました。
お客様の休日を利用して作業を実施したため、生産ラインをとめることなくベアリング交換を行うことができました。

こちらの事例の詳細についてはこちらよりご覧ください!

 

3.異音が生じるモーターは、昭和電機へお任せください

いかがでしょうか。
モーターの異音には様々な種類があり、その要因と対策も様々です。
弊社はモーターメンテナンスのプロとして、あらゆるモーターの整備を行ってきた実績があります。
モーターの異音を診断し、その原因と効果的な対策方法をすぐに特定し、ご提案させて頂きます。
モーターから異音が生じた場合は、ぜひ弊社までお気軽にお声がけください。
これまでの豊富な知見を活かし、迅速かつ丁寧にご対応させて頂きます。

 

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