コラム - よくあるトラブル
モーターの振動別のトラブル対策方法を徹底解説!
今回は、モーターの振動の種類やメカニズム、振動によるトラブル対策方法を徹底解説いたします!
工場内のモーターの振動に関するトラブルでお悩みの方は、ぜひご覧ください!
1.モーターの振動の種類
モーターの振動には、3種類の単振動があり、振幅・周波数・位相の3つの要素の合成波から成り立っています。
1)振幅 :振動の大きさ
2)周波数 :1秒間に何周期の振動があるのか
3)位相 :振動している箇所が他の箇所に対して、どのような位置関係にあるのか
また、振動を測定するパラメータは3種類あり、
変位 :回転機械の軸振れ
(ゆっくりとした動きで目視にて確認できる)
速度 :回転機械の振動
(目視では確認できないが、触れると振動していることが確認できる)
加速度:軸受の損傷による振動歯車の損傷による振動
(触れても確認できないが、異音として確認できる)
を測定します。
それぞれの振動パラメータを計測することによりわかる異常の種類はそれぞれ、
振動パラメータ | 異常の種類 |
変位 | 変位量または動きの大きさそのものが問題となる異常 |
速度 | 動きの大きさと、その繰り返し回数(疲労度)が問題となる異常 |
加速度 | 衝動力などの力の大きさが問題となる異常 |
となっています。
上記のように、振動を測定することにより、様々な異常を検知することができるのです。
では、モーターの振動はどのように測定すればよいのでしょうか。
振動を測定する場合には、負荷側・反負荷側の「軸方向・垂直方向・水平方向」を測定します。
組立・据え付け不良によるアンバランスやガタつきなどによる「低周波振動」にそれぞれ特有の方向があるためです。
各方向の振動の測定方向と、検知することができる異常は以下の通りです。
方向 | 振動の測定方向 | 異常の種類 |
軸方向 | モーターの出力軸と同方向 | 軸受・歯車等の疲労・劣化 |
垂直方向 | ベアリングの上部 | 基礎ボルトのゆるみ等によるガタつき |
水平方向 | 垂直方向から90度の方向 | アンバランスの有無 |
2.トラブル別解決方法
モーターの振動に関するトラブルには、主に以下のようなものがあります。
・据え付け・直結・ベルト掛けの不具合
・プーリ等のはめあいの不良
・負荷の不釣り合い
・ベアリング状態不良
据え付けの不具合の解消には、取り付け台の見直し、取り付けボルトの見直しが必要です。
直結・ベルト掛けの不具合解消には、モーターの芯の再調整をします。
プーリ等のはめあいの不良がある場合、プーリの更新、出力軸の摩耗状態・Vベルトの劣化状態の確認などの対応をします。
負荷の不釣り合いがある場合、電圧・電流の確認をします。
ベアリング状態が良くない場合、異音確認、振動測定、温度測定などを行ないます。
モーターの異音の原因と対策とは?詳しくはこちらのコラムをご覧ください!
3.モーターの振動に関するお悩みは昭和電機までお任せください
いかがでしたでしょうか。
モーターの様々な振動を計測することにより、モーターのトラブルを検知することができます。
弊社が振動するモーターを整備した事例はこちらからご覧ください!
昭和電機では、モーターの振動速度や加速度、温度などを常時監視し、
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