北関東圏(栃木、群馬、茨城、埼玉)の製造業の保全担当者向け

事例紹介

緊急停止直前のロール機用モーターをメンテナンスした事例

ロール機用モーターに異音がしており、分解検査・部品の状況確認の結果、異音以外にも絶縁低下・高温といった症状が起きていました。
異音に対しては、グリスの劣化が原因だったため、グリスの補給を行い、摩耗してしまったベアリングの交換をしました。再発防止のために、現在も定期的にグリスを補給しています。
絶縁低下に対しては、コイル・ワニスが劣化していたため、絶縁ワニスの再処理、コイルの捲替を行い、絶縁の回復をしました。

お問い合わせの背景

栃木県佐野市・栃木市のゴム成型工場のお客様です。
弊社がモーターメンテナンスを手がけていることを、お客様自身に知っていただいており、お問い合わせをいただき、工場へお伺いしました。工場内は高温・湿潤であり、空気の循環が悪いという環境であったため、事前にモーターの修理以外に環境改善が必要とご説明いたしました。

お困りごと

お問い合わせ内容としては、ロール機用モーターに異音がするとのことでした。
分解検査・部品の状況確認の結果、異音以外にも絶縁低下・高温といった症状が起きていました。
異音は、グリスの劣化が原因でした。グリスの劣化により、摩耗が促進され、異音が生じていました。
次に絶縁低下です。原因はコイル・ワニスの経年劣化によるものでした。
コイル・ワニスは本来15~20年で劣化するものですが、高温・湿潤の環境下でモーターの使用をしていたため、本来よりも早く劣化していたようです。
高温の要因としては、モーターに負荷をかけすぎたことと不十分な冷却環境が原因でした。
この環境でモーターは60度ほどの高温状態になっていました。
異音でお問い合わせいただいたモーターでしたが、結果的に異音・絶縁低下・高温それぞれに対して修理・メンテナンスが必要な状態でした。

効果

モーターの延命化のために異音・絶縁低下・高温に対し、修理・メンテナンスを行いました。
異音に対しては、グリスの劣化が原因だったため、グリスの補給を行い、摩耗してしまったベアリングの交換をしました。再発防止のために、現在も定期的にグリスを補給しています。
絶縁低下に対しては、コイル・ワニスが劣化していたため、絶縁ワニスの再処理、コイルの捲替を行い、絶縁の回復をしました。
もう一つの原因だった冷却環境ですが、工場内部の空気循環で冷却しようとしていたため、熱い空気が循環するだけで、モーターが冷却されていない状況でした。
そのため、外気を取り入れ、工場内部と外部の空気循環で冷却する環境へ改善しました。
異音・絶縁低下・高温のそれぞれに対し、適切な修理・メンテナンスをすることでモーターは正常化され、問題が解消されました。

今後の展望

異音が原因でお問い合わせいただいたモーターでしたが、あと数日放っておいたらモーターの緊急停止を招くような危険な状態でした。万が一そうなった場合、モーターの入れ替えに5~6時間かかるため生産ライン停止の可能性もありました。
このことをお客様にご説明したところトラブルが起きる前に問題を発見できる定期メンテナンスの重要性をご理解いただき、定期メンテナンスのご依頼をいただきました。
現在も緊急停止による生産ライン停止リスク低減のために定期メンテナンスをさせていただいております。

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